ネック:マホガニー指 板:エボニー塗 装:ラッカー糸 巻:ゴトー弦 高:1弦 2.6mm/6弦 3.9mm〔製作家情報〕1947年茨城県の日立市生まれ。10代よりギターの製作を始め、1964年17歳の時に黒澤常三郎の工房に弟子として入門。1969年には独立して所沢に工房を設立。以来、その製作キャリア初期より傾倒していたハウザー1世ギターを研究した成果を活かし、音響バランスに優れたギターを作り続けています。国内の製作家としてはいち早くエレガットの製作にも着手するほか、その類まれな工作精度からアコースティックギターの分野からもオファーが相次ぎ、少数ながらこちらも良質なモデルを製作しています。しかしながら氏の特徴と美学が最もあらわれているのはのはなんといってもハウザーモデルであると言え、その確かな造作、艶やかな音色、音響の見事なバランスはハウザーの名前に恥じない仕上がりを常に維持しています。使用材もまたこの価格帯では申し分のないグレードで、コストパフォーマンスの点でも国内屈指と言ってもよいブランドです。〔楽器情報〕西野春平製作 35号ハウザーモデル、弦長640mmショースケール仕様の新作です。文字通りドイツの名工ヘルマン・ハウザーの「セゴビア」モデルの設計とコンセプトに準拠しており、その音響設計、細工と仕上がり、使用材の質の高さ、一本の楽器としてのバランスフルなクオリティは申し分なく、西野氏の達意が行き渡った秀逸な一本となっています。表面板内部構造はサウンドホール上側(ネック側)に1本のハーモニックバーと補強プレート1枚、下側(ブリッジ側)に1本のハーモニックバー、ホール周りも同心円状に補強板が貼り付けられています。扇状力木は左右対称7本、ボトム部でこれらの先端を受け止めるようにV字型に配置された二本のクロージングバー、駒板位置にはブリッジプレートとほぼ同じ面積に薄い補強板が貼られています。上述のようにこれはヘルマン・ハウザーによるセゴビアモデルの構造を基礎としたもので、音響のバランスもそれに準じ、全体が同一の位相の中に低音から高音までのすべての音が一つの整った線を形成するような、いわば鍵盤的とも言える音響設計となっています。オリジナルの音色のニュアンスを感じさせながら、きりっとして、瑞々しくクリアな響きはこの製作家の特徴と言えるでしょう。ネックの差し込み角度の絶妙さ、ネックシェイプのグリップ感の良さ、中庸の弦の張りなどもショートスケールの設定と相乗的に演奏時のストレスを軽減しており、実に弾きやすい一本となっています。弦高値は2.6/3.9mm(1弦/6弦 12フレット)となっており初期設定でも十分に弾きや少なっていますが、サドル余剰が1.0~3.0mmありますのでお好みに応じてさらに低く設定することも可能です。
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ネック:マホガニー
指 板:エボニー
塗 装:ラッカー
糸 巻:ゴトー
弦 高:1弦 2.6mm/6弦 3.9mm
〔製作家情報〕
1947年茨城県の日立市生まれ。10代よりギターの製作を始め、1964年17歳の時に黒澤常三郎の工房に弟子として入門。1969年には独立して所沢に工房を設立。以来、その製作キャリア初期より傾倒していたハウザー1世ギターを研究した成果を活かし、音響バランスに優れたギターを作り続けています。国内の製作家としてはいち早くエレガットの製作にも着手するほか、その類まれな工作精度からアコースティックギターの分野からもオファーが相次ぎ、少数ながらこちらも良質なモデルを製作しています。しかしながら氏の特徴と美学が最もあらわれているのはのはなんといってもハウザーモデルであると言え、その確かな造作、艶やかな音色、音響の見事なバランスはハウザーの名前に恥じない仕上がりを常に維持しています。使用材もまたこの価格帯では申し分のないグレードで、コストパフォーマンスの点でも国内屈指と言ってもよいブランドです。
〔楽器情報〕
西野春平製作 35号ハウザーモデル、弦長640mmショースケール仕様の新作です。文字通りドイツの名工ヘルマン・ハウザーの「セゴビア」モデルの設計とコンセプトに準拠しており、その音響設計、細工と仕上がり、使用材の質の高さ、一本の楽器としてのバランスフルなクオリティは申し分なく、西野氏の達意が行き渡った秀逸な一本となっています。
表面板内部構造はサウンドホール上側(ネック側)に1本のハーモニックバーと補強プレート1枚、下側(ブリッジ側)に1本のハーモニックバー、ホール周りも同心円状に補強板が貼り付けられています。扇状力木は左右対称7本、ボトム部でこれらの先端を受け止めるようにV字型に配置された二本のクロージングバー、駒板位置にはブリッジプレートとほぼ同じ面積に薄い補強板が貼られています。上述のようにこれはヘルマン・ハウザーによるセゴビアモデルの構造を基礎としたもので、音響のバランスもそれに準じ、全体が同一の位相の中に低音から高音までのすべての音が一つの整った線を形成するような、いわば鍵盤的とも言える音響設計となっています。オリジナルの音色のニュアンスを感じさせながら、きりっとして、瑞々しくクリアな響きはこの製作家の特徴と言えるでしょう。ネックの差し込み角度の絶妙さ、ネックシェイプのグリップ感の良さ、中庸の弦の張りなどもショートスケールの設定と相乗的に演奏時のストレスを軽減しており、実に弾きやすい一本となっています。弦高値は2.6/3.9mm(1弦/6弦 12フレット)となっており初期設定でも十分に弾きや少なっていますが、サドル余剰が1.0~3.0mmありますのでお好みに応じてさらに低く設定することも可能です。