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ロベール・ブーシェ Robert Bouchet
SOLD OUT
ネック:マホガニー
指 板:エボニー
塗 装:セラック
糸 巻:バンゲント
ナット:象牙
サドル:牛骨
弦 高:1弦 3.5mm/6弦 4.0mm
[製作家情報〕
ロベール・ブーシェ(1898~1986、フランス) 20世紀フランス最大の巨匠であり、現在に至るまでヨーロッパのみならずあらゆるクラシックギター製作に影響を与え続けているまさしく不世出の名工です。その比類なき芸術性と生涯わずか154本のみの製作という稀少性とから、彼の全モデルは現在トーレス、ハウザー1世に次いで最も高値で取引されています。プレスティ/ラゴヤの音響世界の源となり、若き日のブリームを熱狂させ、晩年には国内屈指の美音の持ち主である故稲垣稔氏を魅了したマエストロはまた、フレドリッシュやアントニオ・マリンなどの現代の名工たちの創造的源泉にもなってきました。
1889年フランス、パリの洋装店を営む家に生まれ、幼少より絵画と音楽に親しみ、1919年にまずは画家としての人生を歩み始めます。1932年モンマルトルの丘にアトリエを構え、ここではギターはまだ趣味で演奏をたしなむ程度のものでしたが、近くにスペインから亡命し工房を開いていたフリアン・ゴメス・ラミレスの知遇を得て、初めてギター製作の現場を目の当たりにします。そして1946年に所有していたフリアン作の愛器を失った彼は、それまでつぶさに観察していたフリアンの工房での全工程の記憶を基に、自ら工具や治具を作るところから始め、ついに自らの為のギターを製作します。糸巻の彫刻に至るまで自らの手で細工して完成したギターはその後大変な評判となり、前述の名手たち以外にも次々と注文が入るようになります。
ギターファンには良く知られているように、彼の作風は大きく年代的に2つに分けることができ、最初の1940年代から1950年代半ばにかけてはアントニオ・デ・トーレスを規範としたものとなっていますが、1956年以降は独自の構造を発案し、「パイプオルガンのような」と評されるほどのしっかりとした基音と非常な奥行きを感じさせるきわめて個性的な音響を達成します。
[楽器情報〕
ロベール・ブーシェ製作、1964年製 No.103 ジュリアン・ブリームが購入した4本のブーシェのなかで最後の一本で、名盤「バロックギター」で使用したモデルです。この稀代の名手が愛用したというエピソードを抜きにしても、ブーシェ最盛期の一本として非常なクオリティと芸術性を有した至高の一本と言えるまさに名品です。内部構造は左右対称5本の扇状力木と駒板真下の位置にギターの横幅いっぱいに設置されたいわゆるトランスヴァースバーというブーシェオリジナル配置で、5本の扇状力木はトランスヴァースバーを貫くようにしてボトム部まで伸びています。またサウンドホール下のハーモニックバーは高音側と低音側に開口部が設けられ、一番外側の扇状力木はそこをくぐってサウンドホール近くまで伸びるような配置になっています。レゾナンスはG#~Aに設定されています。
ブリームが生涯に使用したギターは数多く、そのどれもが彼の名演とともにギターファンの記憶にいまも深く刻まれていますが、取り分けロマニリョス、ハウザー、ルビオと並び印象深いのがブーシェとの組み合わせでしょう。1951年にブリームはブーシェの工房を訪れており、同時期に耳にしたイダ・プレスティの演奏に非常な感銘を受けた彼は、ハウザーのあとに使用するギターとしてブーシェを選びます。1957年、1960年、1962年そして1964年製の計4本(一説には5本)のギターをブーシェより購入。彼がアメリカに演奏旅行中、ニューヨークの車中で持参していたブーシェギターが盗難にあい、いまだに見つかっていませんが、これは1962年製のものであるとブリーム自身がインタビューで語っています。そしてそのあとに購入したのが本作1964年製のNo.103となります(ボディ内部の裏板のバーにブーシェ本人のサインがあります)。
ブリームは特にブーシェギター高音の「refinement」に深く魅了されたと語っていますが、そのまるでオーケストラの弦の響きのように密度があり、良く歌う高音部はまさしくブーシェだけの至芸でしょう。低音部もまた実に重厚で深く、そしてニュアンスに満ちており、深度があり同時に明確な発音もやはり素晴らしい。かなりの熟練したタッチが要求されるギターですが、それもまた名品ゆえにこそ。リアルヴィンテージの最高峰と呼ぶにふさわしい究極の一本です。
表面板全体にスクラッチ痕が有りますが割れ等の修理履歴は無く、年代相応の状態。ネック、フレット、ナット、サドル等の演奏性に関わる部分も問題ありません。糸巻きはおそらくオリジナルが故障したのか、過去にヴァンゲント製に交換されています(オリジナルは残っておりません)。塗装はオリジナルのセラック仕様、ところどころに通常使用により生じた色むら等ありますが、特にダメージの強い部分はなく現状問題ございません。
Performance video
×
〔商品情報〕
楽器名
ロベール・ブーシェ Robert Bouchet
カテゴリ
輸入クラシック オールド
品番/モデル
No.103
弦 長
650mm
国
フランス France
製作年
1964年
表 板
松単板 Spruce
裏 板
中南米ローズウッド Solid South American Rosewood
程 度※
7
定 価
時価
販売価格(税込)
お問い合わせ下さい。
付属品
ハードケース付属
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輸入クラシック オールド
アルカンヘル・フェルナンデス Arcangel Fernandez
マルセロ・バルベロ・イーホ Marcelo Barbero hijo
フランシスコ・サルバドール・ヒメネス Francisco Salvador Giménez
ヘルマン・ハウザー2世 Hermann Hauser II
マヌエル・ベラスケス Manuel Velazquez
アルカンヘル・フェルナンデス Arcangel Fernandez
ヘルマン・ハウザー2世 Hermann Hauser II
ホセ・ラミレス3世 Jose Ramirez III(MC)
ホセ・ラミレス 3世 Jose Ramirez III
ホセ・ラミレス2世 Jose Ramirez II
パウリーノ・ベルナベ Paulino Bernabe
ポール・フィッシャー Paul Fischer
マヌエル・カセレス Manuel Caceres
ポール・フィッシャー Paul Fischer
マヌエル・ベラスケス Manuel Velazquez
アルカンヘル・フェルナンデス Arcangel Fernandez
イグナシオ・フレタ1世 Ignacio Fleta I
イグナシオ・フレタ1世 Ignacio Fleta I
ホセ・ラミレス 3世 Jose Ramirez III
パウリーノ・ベルナベ Paulino Bernabe
ドミンゴ・エステソ Domingo Esteso
イグナシオ・フレタ・エ・イーホス Ignacio Fleta e Hijos
ベルンド・マルティン Bernd Martin
パウリーノ・ベルナベ Paulino Bernabe
ヘスス・ベレサール・ガルシア Jesus Belezar Garcia
ポール・フィッシャー Paul Fischer
マヌエル・ベラスケス Manuel Velazquez
ロベール・ブーシェ Robert Bouchet
ホセ・ラミレス 3世 Jose Ramirez III
ロベール・ブーシェ Robert Bouchet
●
マルセリーノ・ロペス・ニエト Marcelino Lopez Nieto
ホセ・ヤコピ Jose Yacopi
サントス・バジョン Santos Bayon
ロベール・ブーシェ Robert Bouchet
イグナシオ・フレタ I 世 Ignacio Fleta I
マヌエル・カセレス Manuel Caceres
マルセリーノ・ロペス・ニエト Marcelino Lopez Nieto
※程度
10
新作
9
新品同様の美品
8
年代から見て状態が良い
7
年代から見て標準に近い状態
6
状態は少し劣るが演奏性は良い
5
状態は劣るが演奏上の問題は無い
4以下演奏性に問題がある楽器は、販売いたしません
指 板:エボニー
塗 装:セラック
糸 巻:バンゲント
ナット:象牙
サドル:牛骨
弦 高:1弦 3.5mm/6弦 4.0mm
[製作家情報〕
ロベール・ブーシェ(1898~1986、フランス) 20世紀フランス最大の巨匠であり、現在に至るまでヨーロッパのみならずあらゆるクラシックギター製作に影響を与え続けているまさしく不世出の名工です。その比類なき芸術性と生涯わずか154本のみの製作という稀少性とから、彼の全モデルは現在トーレス、ハウザー1世に次いで最も高値で取引されています。プレスティ/ラゴヤの音響世界の源となり、若き日のブリームを熱狂させ、晩年には国内屈指の美音の持ち主である故稲垣稔氏を魅了したマエストロはまた、フレドリッシュやアントニオ・マリンなどの現代の名工たちの創造的源泉にもなってきました。
1889年フランス、パリの洋装店を営む家に生まれ、幼少より絵画と音楽に親しみ、1919年にまずは画家としての人生を歩み始めます。1932年モンマルトルの丘にアトリエを構え、ここではギターはまだ趣味で演奏をたしなむ程度のものでしたが、近くにスペインから亡命し工房を開いていたフリアン・ゴメス・ラミレスの知遇を得て、初めてギター製作の現場を目の当たりにします。そして1946年に所有していたフリアン作の愛器を失った彼は、それまでつぶさに観察していたフリアンの工房での全工程の記憶を基に、自ら工具や治具を作るところから始め、ついに自らの為のギターを製作します。糸巻の彫刻に至るまで自らの手で細工して完成したギターはその後大変な評判となり、前述の名手たち以外にも次々と注文が入るようになります。
ギターファンには良く知られているように、彼の作風は大きく年代的に2つに分けることができ、最初の1940年代から1950年代半ばにかけてはアントニオ・デ・トーレスを規範としたものとなっていますが、1956年以降は独自の構造を発案し、「パイプオルガンのような」と評されるほどのしっかりとした基音と非常な奥行きを感じさせるきわめて個性的な音響を達成します。
[楽器情報〕
ロベール・ブーシェ製作、1964年製 No.103 ジュリアン・ブリームが購入した4本のブーシェのなかで最後の一本で、名盤「バロックギター」で使用したモデルです。この稀代の名手が愛用したというエピソードを抜きにしても、ブーシェ最盛期の一本として非常なクオリティと芸術性を有した至高の一本と言えるまさに名品です。内部構造は左右対称5本の扇状力木と駒板真下の位置にギターの横幅いっぱいに設置されたいわゆるトランスヴァースバーというブーシェオリジナル配置で、5本の扇状力木はトランスヴァースバーを貫くようにしてボトム部まで伸びています。またサウンドホール下のハーモニックバーは高音側と低音側に開口部が設けられ、一番外側の扇状力木はそこをくぐってサウンドホール近くまで伸びるような配置になっています。レゾナンスはG#~Aに設定されています。
ブリームが生涯に使用したギターは数多く、そのどれもが彼の名演とともにギターファンの記憶にいまも深く刻まれていますが、取り分けロマニリョス、ハウザー、ルビオと並び印象深いのがブーシェとの組み合わせでしょう。1951年にブリームはブーシェの工房を訪れており、同時期に耳にしたイダ・プレスティの演奏に非常な感銘を受けた彼は、ハウザーのあとに使用するギターとしてブーシェを選びます。1957年、1960年、1962年そして1964年製の計4本(一説には5本)のギターをブーシェより購入。彼がアメリカに演奏旅行中、ニューヨークの車中で持参していたブーシェギターが盗難にあい、いまだに見つかっていませんが、これは1962年製のものであるとブリーム自身がインタビューで語っています。そしてそのあとに購入したのが本作1964年製のNo.103となります(ボディ内部の裏板のバーにブーシェ本人のサインがあります)。
ブリームは特にブーシェギター高音の「refinement」に深く魅了されたと語っていますが、そのまるでオーケストラの弦の響きのように密度があり、良く歌う高音部はまさしくブーシェだけの至芸でしょう。低音部もまた実に重厚で深く、そしてニュアンスに満ちており、深度があり同時に明確な発音もやはり素晴らしい。かなりの熟練したタッチが要求されるギターですが、それもまた名品ゆえにこそ。リアルヴィンテージの最高峰と呼ぶにふさわしい究極の一本です。
表面板全体にスクラッチ痕が有りますが割れ等の修理履歴は無く、年代相応の状態。ネック、フレット、ナット、サドル等の演奏性に関わる部分も問題ありません。糸巻きはおそらくオリジナルが故障したのか、過去にヴァンゲント製に交換されています(オリジナルは残っておりません)。塗装はオリジナルのセラック仕様、ところどころに通常使用により生じた色むら等ありますが、特にダメージの強い部分はなく現状問題ございません。