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ラファエル・マルドネス Rafael Mardones



ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:ラッカー
糸 巻:ギルバート
弦 高:1弦 2.2mm/6弦 3.2mm

[製作家情報]
Rafael Mardones Diaz ラファエル・マルドネス・ディアス 現在南米チリを代表する製作家として知られています。同じく製作家である父親の手ほどきを受け、1972年からブランドをスタート。スペインのイグナシオ・フレタやマドリッドスクールの工法に影響を受けた作風で、重厚で威厳のある外観と、ふくよかで包容力のある響きが特徴。良材をセレクトして確かな造作精度で仕上げられており、造りと音の両面でハイクオリティなブランドとして南米随一のブランドとしての地位を確立しました。

ARDミュンヘン国際ギターコンクールで過去たった一人の1位入賞者(同コンクールはS.グロンドーナ、パブロ・マルケスらが参加しているがいずれも1位なしの2位)としても知られるギタリストLuis Orlandiniが愛用しているほか、ブラジル音楽の巨匠カエターノ・ヴェローゾが1998年からマルドネスのギターを使用しているのもファンにとっては忘れがたいところでしょう。

[楽器情報]
ラファエル・マルドネス製作 2009年製 #0115 Used 日本では中古市場でも珍しい一本が入荷致しました。良質なウェスタンレッドセダーにいかにも南米のギターらしい野趣を湛えた中南米産ローズウッドの組み合わせは威容があり、スペインのマドリッドスクールを思わせる雰囲気がまずは魅力的。

表面板力木構造もまた顕著にマドリッド派的特徴を備えたもの。サウンドホール上側(ネック側)に2本、下側(ブリッジ側)に1本のハーモニックバー、このうちホール下側のバーの低音側には高さ数mm、4㎝程の長さの開口部が設けられています。ボディ下部は5本の左右対称の力木が、センターに配された真直ぐな1本を境に高音側低音側に2本づつ、それぞれが横板のカーブに呼応するように湾曲して加工されています。クロージングバーは高音側のみボトム部に設置、駒板位置にはフランスのロベール・ブーシェを思わせるトランスヴァースバーを設置(ただしこのバーは両端が低く加工されており、5本の力木のうち真ん中の3本だけがバーを貫通するような形になっています。ブーシェは扇状力木全てがバーを貫通しています)、さらにはこのトランスヴァースバーとサウンドホール下のバーの間、そしてエンドブロックとの間にも細く低いバーを一本づつ設置しています。この湾曲した力木構造は明らかにスペインのマヌエル・コントレラスの独創的なCurved Bracingを踏襲したもので、マルドネスはここにブーシェ的な構造を融合させています。レゾナンスはG#の少し下に設定されています。

Curved Bracingシステムの特徴としては低音から高音までの均質な出力が挙げられますが、それゆえ全体にまとまりと落ち着きが自然に生まれます。マルドネスのギターは彼のもともとの資質によるものもあるかもしれませんが、スペイン的な迫力というよりもむしろ慎ましい包容力とも言うべきキャラクターがあり、そこに杉特有の艶とまろやかさとが加味された、大変に魅力的なものとなっています。

全体は少々の摩擦跡、打痕などがありますが良好な状態。ネック、フレットともに適正値を維持しています。ネックはDシェイプの薄くフラットな形状で、指板はほんの少しラウンド加工がされており左手の演奏性が追及されています。割れ等の大きな修理履歴もありません。糸巻はGilbert製の高い機能性を有したモデルを装着。ヘッドには特徴的な彫刻が施されていますがこれはチリ原産の Copihue(ツバキカズラ)の花をあしらったもの。

チリ発のハイクオリティブランド、ぜひ注目してほしい一本です。




〔商品情報〕
楽器名ラファエル・マルドネス Rafael Mardones
カテゴリ輸入クラシック 中古
品番/モデル No.0115
弦 長650mm
チリ Chile
製作年2009年
表 板杉単板 Cedar
裏 板中南米ローズウッド単板 South American Rosewood
程 度※7
定 価時価
販売価格(税込)お問い合わせ下さい。
付属品ハードケース


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