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ホセ・マリン・プラスエロ Jose Marin Plazuero



New Arrival
〔商品情報〕
楽器名ホセ・マリン・プラスエロ Jose Marin Plazuero
カテゴリ輸入クラシック 新作
品番/モデルアウラ エクスクルーシブモデル No.1029
弦 長650mm
スペイン Spain
製作年2025年
表 板松 Solid Spruce
裏 板中南米ローズウッド Solid South American Rosewood
程 度※10
定 価1,980,000 円
販売価格(税込)1,881,000 円
付属品ハードケース

ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:表板 セラック
   :横裏板 セラック
糸 巻:フステーロ
弦 高:1弦 3.0mm
   :6弦 3.5mm

[製作家情報]                                   
ホセ・マリン・プラスエロ Jose Marin Plazuero 1960年 スペイン、グラナダ生まれ。同地を代表する名工アントニオ・マリン・モンテロ(1933~)は彼の叔父にあたります。1974年14歳の時に当時マヌエル・ベジードと共同製作をしていたアントニオの工房に入り、最初は主に塗装を担当しながら、並行して少しずつギター製作も学び、従事してゆきます。1979年にアントニオとともに同じグラナダの cuesta del Caidero に新しく独立した工房を開き、同年19歳で最初のギターを製作、この時より正式にマリン工房の製作家としての活動を開始します。ここで彼は自身のオリジナルラベルによる生産ラインを確立しますが、その後も袂を分かつことなく叔父アントニオと共にそれぞれのラベルによる製作を現在も続けています(※アントニオ・マリンは2025年をもって製作を退き、現在はホセ・マリンが工房の運営にあたっています)。また1979年はアントニオがそれに先立つ1977年より親交を深めていたフランスのロベール・ブーシェとの2度目の交流により、自身のマリン=ブーシェスタイルを確立した年でもあり、ホセはこの二人の巨匠の邂逅とそれによって生み出された製作メソッドをリアルタイムで学んでいます。

ホセのギターは叔父アントニオの工法と作風を十全に受け継ぎながら、音響と造作の両方において彼ならではの洗練を施した極めて質の高いモデルとなっており、現在のグラナダのスタンダードをもっとも円満に体現していると言えます。メインモデルとなるブーシェタイプの他、彼ならではの慧眼をもって作り上げた見事なトーレスモデル、良質なフラメンコモデル等も製作しています。

〔楽器情報〕
ホセ・マリン・プラスエロ製作のアウラ ショップ限定モデル、2025年新作です。グラナダを象徴する石榴(ザクロ)をモチーフにしたデザインのロゼッタ、オリジナルラベル、駒板に細工されたの白蝶貝の象嵌などはこのモデルだけの特別仕様。さらには工房ストックの中から厳選された最高級材の使用、眼をみはるほどに美しいセラック塗装による仕上げなど、その全体の気品あふれる佇まいもまた特別な味わいを醸し出しています。

いかにもグラナダスクールらしい発色の良いすみずみまでくっきりとした音響で、パッと心地良く立ち上がってくる発音やダイナミックで力強い鳴りなど、この工房の特徴を十全に備えた1本。そしてグラナダ派的、アンダルシア的な明朗な響きながら、彼の楽器には常にクラシカルな、ホセ・マリンならではの達意の抑制があり、それが音の表情に独特の洗練を生み出しています。どこまでもシャープな身振りとこの抑制された渋い表情との妙がなんとも気持ちが良く、クラシックの楽曲の表現とも絶妙にマッチします。ブーシェ的構造の特徴である、強い粘性と重力を伴いながらも高く跳ねるような発音も、充実した密度をもってニュアンスたっぷりに鳴り、素晴らしい。そして低音から高音までの全体のバランスも申し分ありません。

表面板力木構造はアントニオの、またホセ自身のブーシェモデルの基本設計を踏襲したものとなっています。サウンドホール上側(ネック側)に1本のハーモニックバーと一枚の補強板、下側(ブリッジ側)に1本のハーモニックバー、そして左右対称5本の扇状力木がちょうどブリッジサドルの位置にほぼ横幅いっぱいに設置されたトランスヴァースバーを貫通しボトム部まで伸びているロベール・ブーシェ特有のパターンとなっています。この5本の扇状力木とトランスヴァースバーとが交差する部分は隙間なく組み合わされており、3~5㎜ほどの高さの繊細な力木を倍近い高さのバーがしっかりと固定するようなかたちになっています。トランスヴァースバーは低音側より高音側がわずかに高く設定されて、その両端は横板に至る直前に表面板の高さに一気に傾斜してゆきストップしています。レゾナンスはAの少し下に設定されています。

ネック形状はDシェイプのフラットな形でつくられており、握り心地はいたってノーマルな感触。弦高値は3.0/3.5mm(1弦/6弦 12フレット)とやや低めの設定になっており、サドル余剰は1.5mmありますのでお好みに応じてさらに低く設定することも可能です。弦の張りも中庸で特に左手はあまりストレスを感じさせず、さらに上述の通り音量のダイナミズムと俊敏な発音により右手もまた楽に弾ける感覚があります。

巨匠アントニオとともにいまやスペインを代表するブランドとして国際的に高く評価されているマリン工房。グラナダサウンドのエッセンスを十全に備えた見事なモデル、貴重な新作の入荷です。

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