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マヌエル・ベジード Manuel Bellido



New Arrival
〔商品情報〕
楽器名マヌエル・ベジード Manuel Bellido
カテゴリ輸入フラメンコ 中古
品番/モデルFlamenco Blanca
弦 長655mm
スペイン Spain
製作年1997年
表 板松 Solid Spruce
裏 板シープレス Solid Cypress
程 度※8
定 価時価
販売価格(税込)418,000 円
付属品ハードケース

ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:表板 ポリウレタン
   :横裏板 ポリウレタン
糸 巻:ヴァンゲント
弦 高:1弦 2.5mm
   :6弦 3.1mm

[製作家情報]
マヌエル・ベジード Manuel Lopez Bellido 1939年 グラナダ生まれ。13歳の時に同地の家具工房Claudio Carmona 工房に徒弟として入り(その時すでに工房ですぐれた職人として働いていた友人のアントニオ・マリン・モンテロが彼に木工技術を教えています)、急速にその腕前を上げていきます。ある日友人から依頼されたバンドゥーリアの修理を手がけたことで楽器の構造に興味を持ち、やがて自らの生業とすることを決意、アントニオよりも先にCarmonaの工房を辞し、グラナダのメンター的存在として今では名高いエドゥアルド・フェレールの工房に16歳の時に入ります。しかし最初はカスタネットを主に製作、生活のため家具職人に戻ることも考えるなど迷った時期もあったようですが、彼の木工技術の才能を見抜いたエドゥアルドがバンドゥーリアとギター製作をフルタイムで行う職人として再雇用し、ここで遂にマヌエルは本格的な楽器製作に従事することになります(このあとアントニオ・マリンもまたエドゥアルドの工房に入り、再び2人は同僚となります)。そして1960年、兵役を終えた21歳の時にマヌエルは独立を決意し、盟友アントニオとともに共同ブランドMontero y Bellido を起ち上げます。

最初は自分達のラベルではなく師フェレールの工房品として、またはマヌエル・デ・ラ・チーカのラベルで出荷するなどして生計を繋ぎ、何度か工房の移転を余儀なくされるなどの困難もありながら、次第に顧客を獲得してゆきます(R.S.デ・ラ・マーサ や パコ・デ・ルシアなどの名手たちからのアクセスも入るようになります)1970年代に入ると日本をはじめ国外からの注文でますます需要も高まり、工房にはマヌエルの弟ホセ・ロペス・ベジード(1943~)、アントニオの甥のパコ・サンチャゴ・マリン(1946~)、そしてラファエル・モレーノ(1954~)らが徒弟として加わり生産体制を強化してゆきます。しかし1973年にパコ・マリンが独立し、その翌年アントニオのもう一人の甥ホセ・マリン・プラスエロ(1960~)が工房に加わりますが、ここでマヌエルとアントニオの共同作業は終わりを迎え、それぞれ独立して製作を行うことになります(ホセ・マリンはこの後アントニオの工房で製作を始めることになります)。

マヌエルのギターは師エドゥアルドから受け継いだグラナダの伝統的な作風を基礎としながら、かなり大胆に構造的な試みを現在に至るまで行っており、しばしばそれはモダンギター的な趣さえも呈するものであるのにも関わらず、音色における彼の個性は通底していることはある種驚愕に値すると言えます。反応のヴィヴィッドな木質感たっぷりの響きはいかにもグラナダ的ですが、音の表情にはどこかストイックなところがあり、これがなんとも渋い味わい。フラメンコモデルを主に製作しており、このジャンルの音楽的要望にしっかりとレスポンスし、かつ汎ジャンルなニュアンスを多く含んだ音はやはり独特の魅力を備え、コアなファンの評価も高いブランドとなっています。

現在はPaseo de Las Palmas,5 の細長い工房で彼の息子たち(ヘススとマウリシオ、ただしそれぞれ独立したブランドとして)とともに製作を行っています。

[楽器情報]
ボディとネック接合部に割れの修理歴があります。(パッチ補修)
楽器全体をセラックからポリウレタンに再塗装が施されています。
全体的に細かなキズが見られますが、目立つようなものではなく、通常使用によるもので外観を損ねるようなものではありません。
ネック形状はDシェイプでローポジション付近では通常の形状ですが、ハイポジションに近づくにつれて台形のような形状に滑らかに変化していくため、非常に高い演奏性を発揮しております。ネックに反りは無く、真直ぐの状態を維持。フレットの摩耗はほとんどありません。サドル余剰は2mmのため、弦高の調整も可能です。
華やかな瞬発力のある音が魅力の楽器です。
単音での艶のある音、ストロークやラスゲアードの際のニュアンスも素晴らしく、奏者の指示に真直ぐ応えてくれる素直な印象。弦の張り感が柔らかく、指の抜けも滑らかそのもので楽器が歌う事に障壁を全く感じさせません。
低音の鳴りも空間的で、遠近感のある音響を作るのにも大きなアドバンテージを発揮してくれます。


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