[製作家情報] ホセ・アントニオ・ラグナール Jose Antonio Lagunar スペイン、マドリッドの製作家。1984年、当時マヌエル・コントレラスの工房でマネージャーを務めていた叔父Alfred Lagunarのすすめで同工房に入り製作を学びます。コントレラス1世が1994年に亡くなり、叔父も翌年にマネージャーの職を辞した時には彼がその後を引き継ぎ、同工房のマネージャー兼職人としてコントレス2世(パブロ・コントレラス)とともに製作し、ブランドを存続させていきます。そしてそのパブロも2011年に54歳の若さでこの世を去ってしまいますが、ホセはコントレラスの美学をさらに受け継いでゆき、充実した技術と造作精度によって見事にブランドを存続させていきます。そして2015年には満を持して自身のラベルでの製作を開始、現在に至ります。まさしくコントレラスの後継者とするにふさわしい、個性的な構造による設計、エキゾチックな野趣あふれる材をあえて大胆に使用し、コントレラスのなかば符牒とさえなっていた大きな「麦の穂」柄のインレイをあしらった豪奢な外観などが顕著に特徴として見られ、音響的にもラミレス系マドリッド派の流れを汲む華やかでロマンティックな響きのギターを製作しています。
[楽器情報] ホセ・アントニオ・ラグナール 製作 Concierto 1e Especial モデル 2017年製Usedの入荷です。およそ30年にわたって従事し、吸収し尽くしたともいえるマヌエル・コントレラスの美学を素直に体現したかのようなギターで、特徴的な外観(サップの大胆に入ったココボロ材を横裏板に使用)とラミレス系マドリッド派的な音響の双方において、このスクールのファンの期待を裏切らない1本となっています。
ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:ラッカー
糸 巻:ゴトー
弦 高:1弦 3.0mm /6弦 4.2mm
[製作家情報]
ホセ・アントニオ・ラグナール Jose Antonio Lagunar スペイン、マドリッドの製作家。1984年、当時マヌエル・コントレラスの工房でマネージャーを務めていた叔父Alfred Lagunarのすすめで同工房に入り製作を学びます。コントレラス1世が1994年に亡くなり、叔父も翌年にマネージャーの職を辞した時には彼がその後を引き継ぎ、同工房のマネージャー兼職人としてコントレス2世(パブロ・コントレラス)とともに製作し、ブランドを存続させていきます。そしてそのパブロも2011年に54歳の若さでこの世を去ってしまいますが、ホセはコントレラスの美学をさらに受け継いでゆき、充実した技術と造作精度によって見事にブランドを存続させていきます。そして2015年には満を持して自身のラベルでの製作を開始、現在に至ります。まさしくコントレラスの後継者とするにふさわしい、個性的な構造による設計、エキゾチックな野趣あふれる材をあえて大胆に使用し、コントレラスのなかば符牒とさえなっていた大きな「麦の穂」柄のインレイをあしらった豪奢な外観などが顕著に特徴として見られ、音響的にもラミレス系マドリッド派の流れを汲む華やかでロマンティックな響きのギターを製作しています。
[楽器情報]
ホセ・アントニオ・ラグナール 製作 Concierto 1e Especial モデル 2017年製Usedの入荷です。およそ30年にわたって従事し、吸収し尽くしたともいえるマヌエル・コントレラスの美学を素直に体現したかのようなギターで、特徴的な外観(サップの大胆に入ったココボロ材を横裏板に使用)とラミレス系マドリッド派的な音響の双方において、このスクールのファンの期待を裏切らない1本となっています。
表面板内部構造はサウンドホール上下(ネック側とブリッジ側)に各一本のハーモニックバー、この上側のバーとネック脚との間にアイマスクのようなちょっと特徴的な形をした補強プレートが貼られており(補強プレートはサウンドホール周りにも同心円状に設置されています)、ボディ下部はちょうどくびれ部から横板に沿って幅2.5cm厚さ2mmほどの板が反対側のくびれ部まで貼り付けられており、これに囲まれたエリアを6本の扇状力木がセンターに配された1本を境として高音側に3本、低音側に2本設置、さらにこれら6本とほぼ直角に交差するように3本のバー(扇状力木とサイズ的にはほとんど同じ)がブリッジ部分に一本、ボトム近くに1本、サウンドホールとの間に1本がおよそ7~8センチほどの間隔をあけて設置されており、格子状を形成しているというもの。またブリッジのちょうどタイブロックの部分を底辺にするようにしてボトム側を向いた3角形の補強プレートが貼られています。レゾナンスはAの少し下に設定されています。
高音が前景化しメロディーを引き立たたせるような音響バランスで、中低音~低音はあまり重心を低く設定せず、しかし力強い響きで高音のメロディーを支えるような、ラミレス系マドリッド派の特徴的な音響設計。音色は明朗でいかにもスペインらしい、そして表情のニュアンスも不足ありません。各音像は倍音をたっぷりと響かせてエコー感を生み出しており、全体もいかにもこのスクールらしい豪壮な鳴り。しかしながら特筆すべきは撥弦に対する発音の反応が鋭敏で、タッチと同時にコクのあるマッシブな音が立ち現れ、ほとんど指の運動のままにストレスなく音が出てくる感触は実に心地よく、左手も同様でスラーなどにおける明確さと速さ、ヴィブラートにおけるやはりコクのある揺らぎも申し分ありません。こうした反応の鋭敏さゆえに、音像自体にはたっぷりとエコー感がありながら、旋律としての音の動きは実に明確に鋭ささえある身振りとして立ち現れます。それは例えばスタッカートや終止におけるきりっと切れる(終わる)感触にも明確に表れてきます。
表面板の駒板下1弦部分に弦とび部分補修跡がありますがその他は指板脇高音側に数か所の軽微なキズがあるのみで全体に非常にきれいな状態を維持しています。割れ等の大きな修理履歴はなく、ネック、フレット等の演奏性に関わる部分も状態は良好です。ネック形状は普通の厚みのDシェイプでフラットで角のしっかりある、グリップ感としては角形に近い感触。弦高値は3.0/4.2mm(1弦/6弦 12フレット)でサドル余剰は2.0~3.0mmあります。表面板はとても薄く加工されていますが横裏板は厚めの設定になっているためか、重量は2.01㎏とやや重めになっています。