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マヌエル・レジェス I 世 Manuel Reyes I



New Arrival
〔商品情報〕
楽器名マヌエル・レジェス I 世 Manuel Reyes I
カテゴリ輸入フラメンコ オールド
品番/モデルFlamenco Blanca
弦 長655mm
スペイン Spain
製作年1987年
表 板松 Solid Spruce
裏 板シープレス Solid Cypress
程 度※7
定 価時価
販売価格(税込)お問い合わせ下さい。
付属品アランフェスケース 青

ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:表板 セラック
   :横裏板 セラック
糸 巻:フステーロ
弦 高:1弦 2.8mm / 6弦 3.0mm

[製作家情報]                                   
マヌエル・レジェス Manuel Reye Maldonado 1934年グラナダ、パジェーナ生まれ。10歳の時にコルドバに移住し、その後亡くなるまで同地にて製作。もとはフラメンコ・ギタリストであった彼が、ある歌い手から譲り受けたぼろぼろのギターを自ら修理するもののその仕上がりに満足できず、それならばと独学で自分のギターを作ったのがきっかけとなり、製作の道に進みます。ホアキン・サンチェス・ガリステーロの工房で助言を得ながら製作技術を磨き、1949年から本格的にギター製作を開始。1956年にはギタリストのぺぺ・マルティネスの紹介で、マドリッドの名工マルセロ・バルベロ1世(1904~1956)の知遇を得ます。この稀代の製作家との、亡くなるまでのわずか1年という交流がマヌエルに決定的な影響を与えたことは有名な話。この時期彼は工房を何度か移転しており、1960年代に入って有名な観光地のポトロ広場近くの工房で一旦落ち着きますが、場所柄もあって人の出入りも頻繁な工房は彼にとって落ち着かず、1979年にはアルマ通り7番地の静かな環境に工房を移転します(これが彼の亡くなるまでの住処となりました)。ブランドスタート当初から順調にその評価を高め、多くのギタリストが彼のギターを購入しようと工房を訪れるようになりますが、何といっても1980年代に当時大人気ギタリストであったビセンテ・アミーゴが使用することでその名声がピークに達します。

フラメンコに必要な要素を十全に備えながら、その繊細とさえ言える音色と表現力、造りの細やかさ、高度な演奏性などでクラシックギタリストからも高い評価を得て、20世紀後半を代表するフラメンコブランドとなりました。2014年に惜しまれつつこの世を去った後、工房は子息のマヌエル・レジェス・イーホが受け継いでいます。 

〔楽器情報〕
マヌエル・レジェス 1987年製 フラメンコ ブランカモデル Used です。このブランドの人気と彼自身の技術的習熟、そして芸術的完成度すべてが絶嶺に達した時期の、大変に魅力的な一本です。

レジェスはそのキャリアのすべてに渡ってあくまでもトラディショナルな構造を基本としながら、そこにかなり独特な工夫を凝らした力木設計も実践しており、それぞれが興味深く楽器としてのトータルクオリティの点でも瞠目すべきものとなっています。1987年製の本器では潔いとさえ感じさせるほどに確信的に、ベーシックなスタイルですみずみまで精緻に作り上げられており、誠に凛々しい個体となっています。

その表面板力木配置ですが、サウンドホール上側(ネック側)に1本のハーモニックバーと1枚の補強板、下側(ブリッジ側)にも1本のハーモニックバー、これら2本のバーの間をサウンドホールを囲むようにやや厚め(3mm)の補強プレートが貼られています。ボディ下部は左右対称7本の扇状力木と駒板位置にほぼおんなじ面積の薄い補強板が貼られているという全体の設計。7本の扇状力木は配置は左右対称ですがそれぞれのサイズはほんのわずかずつ異なり、センターから外側に向けて小さくなっていくのですが、高音側と低音側とでそのサイズ設定も微妙に差異があり、高音側のほうがわずかに大きな設定になっています。レゾナンスはF# の少し下に設定されています。

レジェス特有の突き刺すように鋭い繊細さとほとんど高潔とさえ言えるほどの気高さがあり、それでいてしかもフラメンコの身振りやイディオムを自然に備えている、いつもながらの芸術的な一本となっています。各弦各音どうしの有機的な繋がりとバランス、発音の適切な粘り、音量のダイナミズム、深く上品な音色表現など楽曲演奏の際の機能的な性質も申し分ありません。そして外観においても品格のあるヘッドデザインやロゼッタの細密で立体感のある仕上げ(赤、黒、緑、黄のスタンダードな色を基調として十字柄と菱形のコンビネーションはインパクトがあります)、そしてこれも繊細で美しいセラック塗装の質感など、工芸品レベルの美しい佇まいが素晴らしい。

割れや改造などに履歴はなく、ナット等の一部部品の交換歴はありますが塗装含め全体にオリジナルの仕様を維持しており、およそ40年を経たフラメンコモデルとしては良好な状態と言えます。表面板は指板脇やサウンドホール周り(ゴルペ板縁部分)など弾きキズ等やや集中してあります。またその他ボトム付近などにも打痕やスクラッチ跡など見られますがやはり経年相応と言えるレベルのもので外観を損ねるものではありません。横板は底部分に細かなキズが集中して見られますがその他は軽微なキズが散在しているのみ、裏板はおそらく衣服(ボタンやバックル等)のスクラッチ跡がセンター部分などの見られますがこれらも総じて経年相応の自然な使用感のレベルと言えます。

ネックはほぼ真直ぐを維持しており、フレットは1~5フレットでほんのわずかに摩耗見られますがほとんど正常値を維持しています。ネック形状は普通の厚みのDシェイプでフラットな形状、ただし指板幅が54mmと広めな設定なのでグリップ感はたっぷりとした感触があります。弦高値は2.8/3.0mm(1弦/6弦 12フレット)でサドル余剰は0.5~1.0mmとなっています。糸巻はスペインの老舗ブランド Fustero 製を装着しており現状で機能的に良好です。ボディ全体の重量は1.41㎏。


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