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桜井 正毅 Masaki Sakurai



New Arrival
〔商品情報〕
楽器名桜井 正毅 Masaki Sakurai
カテゴリ国産クラシック 中古
品番/モデルNo.305
弦 長650mm
日本 Japan
製作年1981年
表 板杉 Solid Ceder
裏 板中南米ローズウッド Solid South American Rosewoo
程 度※6
定 価時価
販売価格(税込)お問い合わせ下さい。
付属品ギグバッグ グレー

ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:表板 カシュー
   :横裏板 カシュー
糸 巻:ゴトー
弦 高:1弦 2.7mm
   :6弦 3.5mm

〔製作家情報〕
桜井正毅 Masaki Sakurai 1944年東京生まれ。1967年上智大学電気電子工学科卒業と同時に、河野ギター製作所に入社し研鑽を積みます。1988年には第4回パリ国際ギター製作コンクールで第1位を獲得。その時受賞したモデルと同デザインのものがその後P.C(Paris Competition)モデルとして氏のラインナップの中でも特に人気のアイテムとなっています。
河野賢が1998年に亡くなった後は工房を引継ぎ、河野ギターを「桜井・河野」ラベルとして継承しながら、同時に自身のブランド桜井正毅としても精力的に製作を続けます。工作精度が高く、良材を使用した美しい外観はこのブランドの特徴ですが、特に日本人の体格や好みにあった抜群の演奏性と安定感は海外でも絶大な人気を博し、師の河野同様に世界的な名声を獲得してゆきます。河野ギター製作所はその後、河野賢の孫にあたる君島聡が入所し、桜井氏のもとで研鑽を積んだのちに2021年より独自のラベルでのラインナップを開始、若き後継者を加えて製作所はさらに充実した生産体制を確立します。2025年7月に81歳で永眠。

〔楽器情報〕
桜井正毅 No.305 1981年製 Usedです。国内での足固めを十分に行ったあと1988年にパリの国際コンクールで優勝することに先立つ、氏のキャリア初期と言える時期のもの。しかしながら師である河野賢の薫陶を受け、この時には十全にその製作ノウハウを受け継いでいたであろう本作は、氏ののちのラインナップと比較しても遜色のない仕上がりとこのブランド特有の音響をしっかりと確立していたことが体感できる一本となっています。表板は杉材を、横裏板には中南米ローウッド材を使用した本作は当時のラインナップの中でもハイスペックなモデルだったと考えられます。

表面板内部構造はサウンドホール上側(ネック側)に一本、下側(ブリッジ側)に大小異なるサイズの2本のハーモニックバー、サウンドホール周りは3mm以上の厚みをもつ補強板で囲み、扇状力木はセンターに配された1本を境に高音側に3本、低音側に2本の計6本をほぼ平行に近い形で配置、駒板位置には横幅いっぱいに補強プレートが貼られ、そこから少しボトム寄りのところに6本の扇状力木の範囲で細く低いバー、そしてボトム付近には1本のクロージングバーが扇状力木6本の下端を受けとめるように設置され(実際には高音側から2番目の力木のみこのバーを通過しボトムまで到達しています)。全体は6本の扇状力木と合計5本のバーとがほぼ直角に交わるような位置関係を構成しており、これは河野賢のギターや桜井氏自身ののちの設計に現れるようなより複雑な格子状配置のシンプルなヴァージョンとみることもできるものになっています。力木とバーはすべてサイズ、高さともに設定が異なっており、全体の統一的音響バランスを模索したこのブランドならではの設計になっています。レゾナンスはG~G#に設定されています。

表面板は指板両脇に割れ補修歴があり、高音側のものは内側よりパッチ補強処理がされています。また駒板高音側脇に1ヵ所、駒板下端からボトムにかけて1ヵ所の割れ修理歴があり、これらは2か所とも内側パッチ補強処理がされています。表面板は全体に一度カシューによる上塗り又は再塗装がされています。横裏板はオリジナル塗装のままで割れ等の履歴はなく、全体に塗装の若干の白濁化はみられるものの衣服等による細かな摩擦跡のみの比較的きれいな状態を維持しています。ネック、フレットなど演奏性に関わる部分は良好です。ネックはごく普通のDシェイプ。弦高値は3.0/4.0mm(1弦/6弦 12フレット)、サドル余剰は2.5~3.0mmありますのでお好みに合せてさらに低く調整することも可能です。


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