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テサーノス・ペレス M.Tezanos Peres



〔商品情報〕
楽器名テサーノス・ペレス M.Tezanos Peres
カテゴリ輸入クラシック 中古
品番/モデルトーレスレプリカ Replica de D.Antonio Torres
弦 長650mm
スペイン Spain
製作年2005年
表 板松 Solid Spruce
裏 板中南米ローズウッド Solid South American Rosewood
程 度※7
定 価時価
販売価格(税込)お問い合わせ下さい。
付属品ハードケース

ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:表板 セラック
   :横裏板 セラック
糸 巻:フステーロ
弦 高:1弦 2.8mm / 6弦 3.9mm

[製作家情報]
テサーノス・ペレス M.Tezanos Perez、スペイン、マドリッドのブランド。
マリアーノ・テサーノス・カストロ Mariano Tezanos Castro(1949~)とテオドロ・グレゴリオ・ペレス・マリブランカ Teodoro Gregorio Perez Mariblanca(1952~)の二人による共作です。

マリアーノの父 マリアーノ・テサーノス・マルティン(1915~1982)は1960年代のホセ・ラミレス黄金期に「MT」のスタンプで製作していた同工房の最重要職人であり、アンドレス・セゴビアが彼のラミレスを愛用し、ナルシソ・イエペスの最初の10弦ギターを製作したことでも知られています。当時職工長であったパウリーノ・ベルナベとともにラミレス3世の世界的なブランドバリューを完全に確立した名工として、現在に至るまで最もラミレス的なエッセンスを体現した職人としての評価は揺るがず、手練れの職人揃いのこのブランドの中でも取り分け人気の高いスタンプになっています。息子のテサーノス・カストロは父の姿を見て早くから製作に興味を持ち、1963年には父のいたラミレス3世の工房で徒弟として働き始めます。じきに熟練工となり「MTC」のスタンプを与えられると、当時の爆発的な需要に応じるように極めて精力的に製作を行っています。1984年にラミレス工房を辞したのち、同じくラミレス工房出身のアルトゥーロ・サンサーノ・モレーノとMoreno y Castro として共同ブランドを起ち上げますが、これはわずか3年ほどで袂を分かつことになります。その後独立した期間を経て1992年、やはりラミレス工房の熟練職人であったテオドロ・ペレスと共同ブランド M.Tezanos Perez を起ち上げるに至ります。

テオドロ・ペレスは1966年にラミレス3世の工房に入り、ベルナベとテサーノス・マルティンの指導を仰ぎながら徒弟として働き始めます。3年後の1969年に最初の1本(フラメンコモデル)を作り上げたあと程なくして熟練工としてGPMのスタンプを与えられており、テサーノス・ペレスブランドを起ち上げる1992年まで26年間ラミレス工房で非常に精力的な製作(1400本のギターを出荷したと言われています)を行っています。

テサーノス・ペレスはこのようにラミレス最盛期を支えた職人として腕を磨ききった二人による、互いの技術と個性が円満に融合した理想的な共同作業との評価が高まり、1990年代以降のマドリッド派の主要ブランドとして人気を博すことになります。マリアーノの重厚さ、ペレスの柔和で類まれなバランス感覚とが自然に調和し、さらにスペイン的な音楽的表現力の豊かさも備えた二人のギターは現在もマーケットでは人気のアイテムとなっています。ブランドを起ち上げてから2000年代後半に二人がそれぞれ独立するまで、月に3本のペースで順調に良作を出荷し続けます。その後それぞれが自身の名を冠したラベルで製作を継続していましたが、マリアーノは腕の故障を機に2010年代に入ったころには製作を引退、テオドロ・ペレスは現在も良質なギターをコンスタントに出荷しており、着実にマドリッド派の重鎮としての地歩を固めています。

[楽器情報]
テサーノス・ペレス 2005年製 トーレスレプリカ(Replica de D.Antonio Torres ”La Emperatriz” 1884)Usedです。タイトルにあるとおりトーレス作のギターの中でも取り分け豪奢な作である「ラ・エンペラトリス」のレプリカモデルとして発表されたもの。厳密には完全なレプリカではなく、内部構造も含めテサーノス・ペレスのほぼオリジナルとなっており、二人によるオマージュモデルとするほうが適切でしょう。このモデルには特別な思い入れがあったのか、ペレスは共同製作を終えて独立し現在に至るまでこのモデルをそのまま自身のラベルでも製作しつづけています。

まずはその印象的な外観、矢羽根模様と角形との組み合わせで構成された精緻なロゼッタやパーフリングなどのインレイを裏板に至るまでめぐらせて、もちろんヘッドシェイプもトーレスデザインと意匠を統一していますが、トーレスの19世紀的なニュアンスよりもやはりマドリッド派的な重厚さの中に落ち着かせています。

表面板の力木構造も完全にこのブランドオリジナルの設計。サウンドホール上側(ネック側)に2本のハーモニックバー(うち一本は横板に接する直前で両端がストップしています)、下側にも1本のハーモニックバー、表面板下部は計5本の力木が設置されているのですが、うち一本はサウンドホール下のバーの中央部分を起点として高音側横板に向かって斜めに下がるように設置されており(いわゆるトレブルバーと同様なのですがサイズと形状が他の力木と同じためここでは力木の一本としています)、残り4本はセンターに配置された1本を境にして高音側に一本、低音側に2本、それぞれが間隔を十分にとって完全に平行に、表面板の木目に沿って設置されており、2本のクロージングバーがボトム部で力木の下端を受け止めるように逆ハの字型に配置され、駒板位置には同じ面積の薄い補強板が貼られている全体の配置。上記の4本の平行力木のうち表面板センターに配された1本とその両隣の合わせて3本は駒板補強板を通過してボトム部に至っているのですが、このうち低音側の1本のみ補強板の上下で分離しています(ですので厳密には力木は斜めのものと合わせて6本となります)。レゾナンスはF#~Gの間に設定されています。

音響もまさしくテサーノス・ペレスならではのマドリッドスクールの王道をゆくもので、まずその非常な音圧の高さ、撥弦に対しボディがパーカッシブに反応し、箱全体が大きく鳴動するような感触はインパクトがあります。しかし鳴りっぱなしではなく、持続の間は歌い、迫力はあってもぎりぎりのところで上品さを保っているところもこのブランドらしい。それはまた、たっぷりとエコーを纏った響きの拡がりの中にロマンティックな余韻をしっかりと
含ませるところにも現れています。つまり卓越した音圧やプロジェクションといった楽器の性質が音楽の要求するところに十全に対応しているということであり、決して機能偏重に阿るわけではないところにブランドとしての矜持を感じさせます。

出荷時のままのオリジナル仕様で、割れや改造などの大きな修理履歴はありません。経年を考慮すると全体にきれいな状態を維持していると言えます。ネック、フレット、糸巻などの演奏性に関わる部分も全く問題なく良好です。ネック形状は 普通の厚みのDシェイプでフラットな加工、弦高値は2.8/3.9mm(1弦/6弦 12フレット)でサドル余剰は0.5~1.0mmあります。重量は1.70㎏ とやや重め。



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