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アルベルト・ネジメ・オーノ Alberto Nejime Ohno



New Arrival
〔商品情報〕
楽器名アルベルト・ネジメ・オーノ Alberto Nejime Ohno
カテゴリ国産クラシック 中古
品番/モデルオリジナルモデル Original model
弦 長650mm
日本 Japan
製作年2016年
表 板松 Solid Spruce
裏 板中南米ローズウッド Solid South American Rosewood
程 度※7
定 価時価
販売価格(税込)お問い合わせ下さい。
付属品SKB セミハードケース

ネック:セドロ
指 板:黒檀
塗 装:表板 セラック
   :横裏板 セラック
糸 巻:スローン
弦 高:1弦 2.7mm / 6弦 3.6mm

〔製作家情報〕
アルベルト・ネジメ・オーノ Alberto Nejime Ohno(禰寝孝次郎)1952年生まれ。1979年にスペインに留学し、グラナダの名工アントニオ・マリンにギター製作を師事。2年に及ぶその期間中彼はほとんど家族の一員のようにして製作を共にし、単に技法の習得だけではなくその土地の文化風土や人間性をも吸収しながらスペインの伝統工法を学んでいます。帰国後に発表した彼の楽器は、感性的な領域にまで深くスペインのニュアンスを染み込ませた逸品として、国内では初めての本格的なスパニッシュギターと評価されるようになります。1988年にはチェコスロバキア・クツナホラ国際ギター製作コンクールにてグランプリを受賞し、国際的にもその実力は高く評価されるようになります。他の追従を許さぬ美しく気品のある外観の仕上がりと、重厚かつ濃密で艶やかな音色と十分な遠達性を備えた作風は近年益々円熟味を加え、師のアントニオ・マリン同様にマニア垂涎の楽器として、現在その評価は不動のものとなっています。また製作と同時に後進の指導や執筆活動にも尽力し、 第一回アマチュアギター製作コンテスト審査員、スペインにて第7回コリアギター講習会参加、ギター製作家in八郷審査員をつとめるなどのほか、雑誌<現代ギター>に「君もギタービルダー」を連載、愛好家からの大きな反響を得て「スペイン式クラシックギター製作法」として書籍化されています。2020年にはフランスの出版社Camino Verde刊 Orfeo Magazine No.15で彼のインタビューと楽器が紹介されました。

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〔楽器情報〕
アルベルト・ネジメ・オーノ (禰寝孝次郎)2016年製作のオリジナルモデル Usedです。日本のギター製作におけるスペイン式伝統工法の最初の本格的な伝承者とされ、その製作法に関する著書も著している氏が、実は邦人製作家の中では比類のないイノヴェイティヴな作家であることは意外に語られることがありません。それは氏自身が全くそれについて喧伝することも語ることさえなく、またしばしばそれはあくまでも伝統的なスタイルを踏襲したうえで為されてしまうため誰もがそれに気づかず納得してしまうというこれまでの受容のありかたにも起因しているといるかもしれません。2016年作の本器は氏の近作にまで通底することになる、数々のオリジナル設計のうちでもスタンダードと言えるスタイルで作られており、そして大変に個性的な音響を創出するに至っています。

表面板力木配置はむしろとてもシンプルなもので、サウンドホール上下(ネック側とブリッジ側)に1本ずつの強固なハーモニックバーを設置、ネック脚は上側ハーモニックバーに接するぎりぎりのところまで伸びており、サウンドホール周りにはちょうどロゼッタ範囲をなぞるようにして同心円的に補強板が貼られています。これが表面板の上部の構造で、シンプルですがしかし上部エリアをしっかりと効果的に支える構造が工夫されています。サウンドホールまわりの補強板はネック側はハーモニックバーのところで円周が切断されていますが、ブリッジ側はそのままハーモニックバーを通り抜けて円周が継続しており、後述する扇状力木のうち中央3本の上端はこのハーモニックバー下にはみ出たエリアの上に位置しています。

表面板下部エリアは左右対称7本の扇状力木とV字型に配置された2本のクロージングバーという設計。ここで2本のクロージングバーは通常のギターではすべての扇状力木の下端を受け止めるようにしてボトム近くの位置に設置されるのですが、ネジメ氏の設計ではブリッジの真下に近い位置で、7本の力木のうちセンターと一番両外側の力木との間を繋ぐようにそれぞれ一本ずつを設置し、間の2本ずつ、計4本の力木のみの下端を受けとめるような配置関係になっています。この4本の力木の下端はクロージングバーに組み込まれており、センターと両端の合わせて3本の力木のほうはその下端をボトムのすぐ近くまで伸ばしています。レゾナンスはAの少し下に設定されています。

ネジメ氏にまさに特有の、強い力で打つようにして地に音を貼り付けてゆくような独特の重力感と粘りを持った発音で、これが響箱の奥底からパーカッシヴな感触で鳴ってくる、この触覚的な発音と空間的な音響との融合がもたらすどこかアンビヴァレンツともいえる効果がなんとも個性的で、そして素晴らしい。重厚でスマート、ストイックでロマンティック、明朗であり深い翳のある、唯一無二といえる音色表情が達成されています。これがもちろんのこと、曲の(特にクラシックの)表現において微妙な感情の機微や移ろいの表現に寄与しており、奏者を時に挑発さえする喚起力を備えています。

全体はセラック塗装による仕上げで、オリジナルスペックを維持しており、割れや改造等の大きな修理履歴はありません。表面板は指板両脇からサウンドホール周りにかけてのエリア、また駒板下部分など弾きキズ等細かなキズが多くあります、また同じくボトム付近のエリアでは3~5mmほどの打痕が数か所、3cmほどの搔きキズなどもあります。横裏板は衣服等によるわずかな摩擦あとと経年による自然な塗装の変化のみできれいな状態を維持しています。ネック裏もわずかなキズのみとなっており、外観的また演奏時の感触的にも気にならないレベル。ネックは順反りですが弦高値の設定と演奏性的に問題ないことから現状のままとしています。フレットは正常値を維持しています。ネック形状は普通の厚みのDシェイプ。弦高値は2.7/3.7mm(1弦/6弦 12フレット)でサドル余剰は1.0~1.5mmとなっています。糸巻はSloane製を装着しており、現状で機能的な問題はありません。重量は1.95㎏。


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