ネック:セドロ指 板:黒檀塗 装:表板 ラッカー :横裏板 ラッカー糸 巻:フステーロ弦 高:1弦 3.8mm / 6弦 5.0mm〔製作家情報〕ホアン・エストリッチ(Juan Estruch)は、スペイン・バルセロナを拠点に活動したギター製作家で、その工房「Guitarras Estruch」は、20世紀のカタルーニャ、バルセロナ派のギター製作を語るうえで興味深い存在です。製作家索引では、少なくとも1970年代に活動していたことが記録されています。エストリッチ工房では、カタルーニャを代表する製作家の一人であるエンリケ・サンフェリウ(Enrique Sanfeliu)とその息子が製作に携わっていました。サンフェリウ親子は工房で製作を行う一方、当時バルセロナで「ギター製作の芸術におけるストラディバリウス」とまで称された名工エンリケ・ガルシア(Enrique García)から強い影響を受けていました。そのため、エストリッチ工房でサンフェリウ親子が製作したギターには、エンリケ・ガルシアの楽器に見られる独自の力木構造や、洗練された造形美の影響が明確に認められます。こうした製作を通じて、バルセロナ派に特徴的な音響設計と美学が、次の世代へと伝えられていきました。エストリッチ工房の背景には、アントニオ・デ・トーレスを源流とし、マヌエル・ラミレス、エンリケ・ガルシア、フランシスコ・シンプリシオらへと発展したバルセロナのギター製作の系譜があります。特に、モダニズムやアール・ヌーヴォーの影響を感じさせる洗練された造形と、独自の力木設計による音響的探究は、バルセロナ派の大きな特徴です。エストリッチ自身について確認できる資料は多くありませんが、その工房は、こうした歴史的なバルセロナ・スタイルの技術と美意識が戦後の製作家たちへ受け継がれていく過程において、重要な役割を担った製作拠点の一つとして位置づけることができます。〔楽器情報〕1966年製作です。弦長640mmで設定されています。 音の密度が高く、非常に迫力のある響きを備えています。和声の鳴りのバランスも良く、色彩感豊かな音色を表現しています。音量は大きく、レスポンスは良好で、音の伸びも良く、全体のバランスは良い設定です。エストリッチの最盛期の製作時期であり、確かな技術と音響設計の完成度が感じられる傑作です。 ラッカー塗装仕上げで、糸巻きにはフステーロ製を装着。ネックは標準の厚さでまっすぐ、フレットも良好です。弦高値は1弦3.8mm、6弦5.0mmで調整されており、弦の張りは柔らかく、タッチの許容範囲は広く、弾きやすい設定です。 製作から約58年が経過した楽器です。全体的には普通の状態で、表面板には比較的大きな打痕が散見されます。裏板には浅いながらも大きいひっかき傷が数か所あります。塗装は良好に保たれており、ネック状態も良好です。 修理履歴があり、過去に割れ修理が施されています。この修理は適切に行われており、現在の演奏性に悪影響を与えるものではありません。むしろ、長年の使用を経てきたビンテージギターとしての風味を示しており、それはギターの歴史と経験値を表現しています。軽量ケースが付属します。
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ネック:セドロ
指 板:黒檀
塗 装:表板 ラッカー
:横裏板 ラッカー
糸 巻:フステーロ
弦 高:1弦 3.8mm / 6弦 5.0mm
〔製作家情報〕
ホアン・エストリッチ(Juan Estruch)は、スペイン・バルセロナを拠点に活動したギター製作家で、その工房「Guitarras Estruch」は、20世紀のカタルーニャ、バルセロナ派のギター製作を語るうえで興味深い存在です。製作家索引では、少なくとも1970年代に活動していたことが記録されています。
エストリッチ工房では、カタルーニャを代表する製作家の一人であるエンリケ・サンフェリウ(Enrique Sanfeliu)とその息子が製作に携わっていました。サンフェリウ親子は工房で製作を行う一方、当時バルセロナで「ギター製作の芸術におけるストラディバリウス」とまで称された名工エンリケ・ガルシア(Enrique García)から強い影響を受けていました。
そのため、エストリッチ工房でサンフェリウ親子が製作したギターには、エンリケ・ガルシアの楽器に見られる独自の力木構造や、洗練された造形美の影響が明確に認められます。こうした製作を通じて、バルセロナ派に特徴的な音響設計と美学が、次の世代へと伝えられていきました。
エストリッチ工房の背景には、アントニオ・デ・トーレスを源流とし、マヌエル・ラミレス、エンリケ・ガルシア、フランシスコ・シンプリシオらへと発展したバルセロナのギター製作の系譜があります。特に、モダニズムやアール・ヌーヴォーの影響を感じさせる洗練された造形と、独自の力木設計による音響的探究は、バルセロナ派の大きな特徴です。
エストリッチ自身について確認できる資料は多くありませんが、その工房は、こうした歴史的なバルセロナ・スタイルの技術と美意識が戦後の製作家たちへ受け継がれていく過程において、重要な役割を担った製作拠点の一つとして位置づけることができます。
〔楽器情報〕
1966年製作です。弦長640mmで設定されています。
音の密度が高く、非常に迫力のある響きを備えています。和声の鳴りのバランスも良く、色彩感豊かな音色を表現しています。音量は大きく、レスポンスは良好で、音の伸びも良く、全体のバランスは良い設定です。エストリッチの最盛期の製作時期であり、確かな技術と音響設計の完成度が感じられる傑作です。
ラッカー塗装仕上げで、糸巻きにはフステーロ製を装着。ネックは標準の厚さでまっすぐ、フレットも良好です。弦高値は1弦3.8mm、6弦5.0mmで調整されており、弦の張りは柔らかく、タッチの許容範囲は広く、弾きやすい設定です。
製作から約58年が経過した楽器です。全体的には普通の状態で、表面板には比較的大きな打痕が散見されます。裏板には浅いながらも大きいひっかき傷が数か所あります。塗装は良好に保たれており、ネック状態も良好です。
修理履歴があり、過去に割れ修理が施されています。この修理は適切に行われており、現在の演奏性に悪影響を与えるものではありません。むしろ、長年の使用を経てきたビンテージギターとしての風味を示しており、それはギターの歴史と経験値を表現しています。軽量ケースが付属します。