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禰寝 碧海 Marin Nejime
New Arrival
SOLD OUT
ネック:セドロ
指 板:黒檀
塗 装:セラック
糸 巻:ゴトー
弦 高:1弦 2.8mm /6弦 4.0mm
〔製作家情報〕
禰寝碧海(ネジメ マリン)1986年生まれ。アルベルト・ネジメ・オーノの名称でギター製作を行っている禰寝孝次郎氏の息子。父、孝次郎氏の影響下のもと幼少より音楽と工作に興味を持ち、2009年自由学園を卒業後本格的にギター製作の道を進むことを決意します。何度かの訪西の後、2012年9月には長期間グラナダに滞在し、父の師匠でもある名工アントニオ・マリン・モンテロに師事。スペインの伝統工法に立脚した製作法で、そこに瑞々しく個性的な音響的特性を盛り込んだ彼の楽器は、実に新鮮な感覚にあふれたものとなっており、1本として同じものがありません。また造作と塗装の精度の高さと美しい仕上がりも父と師匠とに劣らぬ素晴らしいもので、外観のこの上ない凛とした気品に結実しています。
海外でも高い評価を得ており、2017年にはグラナダの国際ギターフェスティバルの製作コンクールで入賞。現在は年に5~6本前後のペースで製作。左記のグラナダ製作コンクール入賞モデルの他、オリジナルモデル、そしてダニエル・フレドリッシュモデルなどがあり、それぞれが個性的な特徴を備え、ギターファンからの評価も益々の高まりを見せています。2020年にはフランスの出版社Camino Verde刊 Orfeo Magazine No.15で彼のインタビューと楽器が紹介されました。
オルフェオマガジン「日本の製作家」特集掲載号 オンラインショップ商品ページはこちら
オルフェオ取材同行記 栗山大輔、清水優一、禰寝碧海編はこちら
[楽器情報]
禰寝碧海 サントス・エルナンデスモデル 2024年新作の入荷です。ラベルには’Homenaje a Santos Hernandez’ とあり、文字通りのオマージュとして製作されたもの。オリジナルの特質をしっかりとその基礎に据えつつ、あらゆる物理的、美学的な夾雑物を媒介することなく精製され切ったような清冽極まりない楽器となっており、まさに傑作と言える1本です。
碧海氏はここで、Wulfin Lieske 所有 1925年製のサントス・エルナンデスの設計に忠実に準拠しつつ、その構造原理を自らの製作技法(これが国内最高レベルであることは言うまでもない)によってまるで純粋培養するようにして作り上げており、その結果サントスと碧海氏の双方のオリジナル性が互いに無媒介に融合したような、まさに稀有な傑作として結実しています。そうした作家性の表出もさることながら、何よりも特筆すべきはギターという楽器としての機能と表現力の異様なまでの高さにあると言えます。
弦の弾性がそのままに精錬されたように心地よい跳躍感をともなった美しい音像、そのすべての音の均質性、発音の速さ。弾弦と同時に(むしろ感覚的にはそれよりも速く)発される音の、瞬間的な点とその密度のある持続から終止まで、決して機械的ではなく、あくまで音楽に寄り添うという意味での機能性。音色は明るめでRomanticで楽音としての表情を十分に湛えており、タッチの変化に対しても実に繊細に素早く、必要に応じてダイナミックに変化します。その音色は人間の声にも喩えられるほどに魅力的な肌理と表情を持っており、最弱音においてさえ雄弁に、一切の弛緩なく歌うその音楽性は本当に素晴らしい。全体の音響設計は低めの重心設定をしっかりと感じさせる低音から雄弁な中低音を経て繊細かつ力強い高音へと至るスペインギター鉄壁のバランス感。上記の通り各音はこれ以上なく洗練され互いの均質性を保ちながら、各弦と各音域はそれぞのアイデンティティを明確にしており、これが独特の音響的パースペクティヴと対位法における彫りの深さを生み出すのに寄与しています。そしてサントスのあの独特の粘りを持った発音と撥弦における強めの反発感(これは彼の後、バルベロ1世からアルカンヘルまでに受け継がれるものですが)は、その特性をしっかりと維持しつつ碧海氏の敢えて言えばグラナダ性と融合し、胸のすくような跳躍感へと昇華しています。
表面板内部構造はサウンドホール上下(ネック側とブリッジ側)に一本ずつのハーモニックバー、左右対称7本の扇状力木、ボトム部でそれら6本の(センターの一本以外の)先端を受けとめるようにハの字型に配置された2本のクロージングバー、レゾナンスはFの少し上に設定されています。扇状力木は大きく分けて高音側と低音側とでサイズと形状が異なり、高音側横板に近接する2本は1cmのほどの幅と高さがあるやや強固に加工されたもので、対してセンターを含む低音側の5本は繊細な造りとなっています。セゴビアの有名な1924年製のサントスと一年違いの1925年製 Lieske版は下側ハーモニックバーが低音側から高音側にかけて斜めに設置されているのを除いてはほぼ同じ設計となっています。
全体は深い艶を湛えたセラック塗装仕上げ。ヘッドデザインももちろんサントスのオリジナルに準拠しています。特徴的なロゼッタデザインは1925年製のLieske版ではなく、サントスの代表的な文様の一つで ’ribbon’ デザインと言われる赤と緑を効果的に使用した旋回模様のデザインを使用しており、それがややオレンジ色に仕上げられた表面板の塗装の中に映え、オリジナルの威容を感じさせる仕上がり。横裏板には良質なマダガスカルローズを使用し、この野趣と洗練を感じさせる木目と色味とのマッチングも実にフォトジェニックで、外観と造作そして音に至るまでのトータルな完成度の高さにおいて比類のない一本となっています。重量は1.52㎏.
Performance video
×
〔商品情報〕
楽器名
禰寝 碧海 Marin Nejime
カテゴリ
国産クラシック 新作
品番/モデル
90号 サントスモデル Homenaje a Santos Hernandez
弦 長
650mm
国
日本 Japan
製作年
2024年
表 板
松 Solid Spruce
裏 板
マダガスカルローズウッド Solid Madagascar Rosewood
程 度※
10
定 価
990,000 円
販売価格(税込)
940,500 円
付属品
ケース別売
下の写真をクリックすると拡大して表示します
国産クラシック 新作
禰寝 碧海 Marin Nejime
●
禰寝 碧海 Marin Nejime
田邊 雅啓 Masahiro Tanabe
加納 木魂 Kodama Kanoh
加納 木魂 Kodama Kanoh
加納 木魂 Kodama Kanoh
加納 木魂 Kodama Kanoh
栗山 大輔 Daisuke Kuriyama
禰寝 碧海 Marin Nejime
山根 淳志 Atsushi Yamane
西野 春平 Shunpei Nishino
西野 春平 Shunpei Nishino
西野 春平 Shunpei Nishino
アルベルト・ネジメ・オーノ Alberto Nejime Ohno
禰寝 碧海 Marin Nejime
禰寝 碧海 Marin Nejime
田邊 雅啓 Masahiro Tanabe
栗山 大輔 Daisuke Kuriyama
禰寝 碧海 Marin Nejime
栗山 大輔 Daisuke Kuriyama
栗山 大輔 Daisuke Kuriyama
アルベルト・ネジメ・オーノ Alberto Nejime Ohno
田邊 雅啓 Masahiro Tanabe
田邊 雅啓 Masahiro Tanabe
清水 優一 Yuichi Shimizu
禰寝 碧海 Marin Nejime
田邊 雅啓 Masahiro Tanabe
西野 春平 Shunpei Nishino
佐久間 悟 Satoru Sakuma
佐久間 悟 Satoru Sakuma
加納 木魂 Kodama Kanoh
長崎 祐一 Yuichi Nagasaki
禰寝 碧海 Marin Nejime
栗山 大輔 Daisuke Kuriyama
久保 津奈夫 Tsunao Kubo
※程度
10
新作
9
新品同様の美品
8
年代から見て状態が良い
7
年代から見て標準に近い状態
6
状態は少し劣るが演奏性は良い
5
状態は劣るが演奏上の問題は無い
4以下演奏性に問題がある楽器は、販売いたしません
指 板:黒檀
塗 装:セラック
糸 巻:ゴトー
弦 高:1弦 2.8mm /6弦 4.0mm
〔製作家情報〕
禰寝碧海(ネジメ マリン)1986年生まれ。アルベルト・ネジメ・オーノの名称でギター製作を行っている禰寝孝次郎氏の息子。父、孝次郎氏の影響下のもと幼少より音楽と工作に興味を持ち、2009年自由学園を卒業後本格的にギター製作の道を進むことを決意します。何度かの訪西の後、2012年9月には長期間グラナダに滞在し、父の師匠でもある名工アントニオ・マリン・モンテロに師事。スペインの伝統工法に立脚した製作法で、そこに瑞々しく個性的な音響的特性を盛り込んだ彼の楽器は、実に新鮮な感覚にあふれたものとなっており、1本として同じものがありません。また造作と塗装の精度の高さと美しい仕上がりも父と師匠とに劣らぬ素晴らしいもので、外観のこの上ない凛とした気品に結実しています。
海外でも高い評価を得ており、2017年にはグラナダの国際ギターフェスティバルの製作コンクールで入賞。現在は年に5~6本前後のペースで製作。左記のグラナダ製作コンクール入賞モデルの他、オリジナルモデル、そしてダニエル・フレドリッシュモデルなどがあり、それぞれが個性的な特徴を備え、ギターファンからの評価も益々の高まりを見せています。2020年にはフランスの出版社Camino Verde刊 Orfeo Magazine No.15で彼のインタビューと楽器が紹介されました。
オルフェオマガジン「日本の製作家」特集掲載号 オンラインショップ商品ページはこちら
オルフェオ取材同行記 栗山大輔、清水優一、禰寝碧海編はこちら
[楽器情報]
禰寝碧海 サントス・エルナンデスモデル 2024年新作の入荷です。ラベルには’Homenaje a Santos Hernandez’ とあり、文字通りのオマージュとして製作されたもの。オリジナルの特質をしっかりとその基礎に据えつつ、あらゆる物理的、美学的な夾雑物を媒介することなく精製され切ったような清冽極まりない楽器となっており、まさに傑作と言える1本です。
碧海氏はここで、Wulfin Lieske 所有 1925年製のサントス・エルナンデスの設計に忠実に準拠しつつ、その構造原理を自らの製作技法(これが国内最高レベルであることは言うまでもない)によってまるで純粋培養するようにして作り上げており、その結果サントスと碧海氏の双方のオリジナル性が互いに無媒介に融合したような、まさに稀有な傑作として結実しています。そうした作家性の表出もさることながら、何よりも特筆すべきはギターという楽器としての機能と表現力の異様なまでの高さにあると言えます。
弦の弾性がそのままに精錬されたように心地よい跳躍感をともなった美しい音像、そのすべての音の均質性、発音の速さ。弾弦と同時に(むしろ感覚的にはそれよりも速く)発される音の、瞬間的な点とその密度のある持続から終止まで、決して機械的ではなく、あくまで音楽に寄り添うという意味での機能性。音色は明るめでRomanticで楽音としての表情を十分に湛えており、タッチの変化に対しても実に繊細に素早く、必要に応じてダイナミックに変化します。その音色は人間の声にも喩えられるほどに魅力的な肌理と表情を持っており、最弱音においてさえ雄弁に、一切の弛緩なく歌うその音楽性は本当に素晴らしい。全体の音響設計は低めの重心設定をしっかりと感じさせる低音から雄弁な中低音を経て繊細かつ力強い高音へと至るスペインギター鉄壁のバランス感。上記の通り各音はこれ以上なく洗練され互いの均質性を保ちながら、各弦と各音域はそれぞのアイデンティティを明確にしており、これが独特の音響的パースペクティヴと対位法における彫りの深さを生み出すのに寄与しています。そしてサントスのあの独特の粘りを持った発音と撥弦における強めの反発感(これは彼の後、バルベロ1世からアルカンヘルまでに受け継がれるものですが)は、その特性をしっかりと維持しつつ碧海氏の敢えて言えばグラナダ性と融合し、胸のすくような跳躍感へと昇華しています。
表面板内部構造はサウンドホール上下(ネック側とブリッジ側)に一本ずつのハーモニックバー、左右対称7本の扇状力木、ボトム部でそれら6本の(センターの一本以外の)先端を受けとめるようにハの字型に配置された2本のクロージングバー、レゾナンスはFの少し上に設定されています。扇状力木は大きく分けて高音側と低音側とでサイズと形状が異なり、高音側横板に近接する2本は1cmのほどの幅と高さがあるやや強固に加工されたもので、対してセンターを含む低音側の5本は繊細な造りとなっています。セゴビアの有名な1924年製のサントスと一年違いの1925年製 Lieske版は下側ハーモニックバーが低音側から高音側にかけて斜めに設置されているのを除いてはほぼ同じ設計となっています。
全体は深い艶を湛えたセラック塗装仕上げ。ヘッドデザインももちろんサントスのオリジナルに準拠しています。特徴的なロゼッタデザインは1925年製のLieske版ではなく、サントスの代表的な文様の一つで ’ribbon’ デザインと言われる赤と緑を効果的に使用した旋回模様のデザインを使用しており、それがややオレンジ色に仕上げられた表面板の塗装の中に映え、オリジナルの威容を感じさせる仕上がり。横裏板には良質なマダガスカルローズを使用し、この野趣と洗練を感じさせる木目と色味とのマッチングも実にフォトジェニックで、外観と造作そして音に至るまでのトータルな完成度の高さにおいて比類のない一本となっています。重量は1.52㎏.