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佐久間 悟 Satoru Sakuma



New Arrival HOLD SOLD OUT
ネック:セドロ
指 板:黒檀
塗 装:セラックニス
糸 巻:ゴトー
弦 高:1弦 2.7mm /6弦 3.8mm

[製作家情報]                                  
1973年 長野県上田市生まれ。現在も同地の工房にて製作を続けています。関西外国語大学スペイン語学科在学中より楽器製作に興味を持ち、20歳の頃に同じ長野県に工房がある製作家 石井栄氏に指導を仰ぎます。卒業後も会社勤めをしながら独自に製作を継続。2001年には渡西しスペインのシグエンサにて名工ホセ・ルイス・ロマニリョスの講習会に参加し直接指導を受けます。また同じ講習会にアシスタントとして参加していたゲルハルト・オルディゲスらにもアドバイスを受け、彼らの伝統工法による徹底した製作姿勢に触発され、自身の方向性を確信。帰国後本格的に製作を開始し、現在に至るまでそのスペイン伝統工法を規範として製作を続けています。

彼の楽器はオリジナルでもレプリカモデルにおいても一貫して角の取れたふくよかな音像と木の響きをダイレクトに感じさせるような素朴な音色とを備えており、それは彼の音色嗜好を如実に表すとともに、特に日本人の好みにフィットする独特の感触があります。プロアマ問わず近年ますますその評価と人気を高めている製作家の一人。


〔楽器情報〕                                   
佐久間悟 製作 ブーシェモデル 2017年製 No.70 Usedの入荷です。ロマニリョスモデルと並びレギュラーラインナップとして定着しているモデルです。彼自ら1973年製のロベール・ブーシェのオリジナルを仔細に検分し、構造だけでなくその音色的な特性も再現することに注力したとのこと。しかし彼はここでも単なる「再現」にとどまらず、自身の感性的な解釈を加えたうえで、この名品中の名品のRevised versionとも言えるものを作り上げています。

表面板構造はほぼオリジナルに準拠して、サウンドホール上側に2本、下側に1本のハーモニックバー(下側のバーは高音側と低音側とにそれぞれ1か所ずつ数センチの開口部が設けられています)、そして左右対称5本の扇状力木が駒板位置に横幅いっぱいに渡って設置されたいわゆるトランスヴァースバーと交差してボディボトム部まで伸びているという配置。5本の扇状力木のうち一番外側の2本は上記の下側ハーモニックバーの開口部をくぐり抜けてサウンドホール縁まで延伸しています。オリジナルでは扇状力木とトランスヴァースバーの交差部分はバーが力木を完全に固定するように隙間なく組み合わされているのに対し、ここでは扇状力木(断面は三角形)の頂点部分のみがバーと接するように加工し、交差部分における振動にわずかに「自由度を付加する」設計を独自に試みています。レゾナンスはG♯~Aで設定されています。

パイプオルガン的と称されるブーシェの響きと、佐久間氏のギター特有の柔らかく包まれるような発音、そして杉材の特性とをうまく合わせ、ある種の暗さと可愛らしさとを内包したフランス的/印象派的なイメージの中にうまく着地させています。これは佐久間氏の感性的な音色嗜好ともおそらくは深く関係していると思われますが、結果他にはないブーシェモデルとなっています。

全体は薄く繊細なセラック塗装仕上げ。表面板のブリッジ周りに何か硬質なもので引っ搔いたようなあとがあり、またサウンドホール付近や指板脇などに弾き傷が若干あります。横裏板は衣服等の微細な摩擦あとがわずかにあるのみで綺麗な状態。ネック裏は演奏時の爪によるスクラッチが高音側全域に見られます。表面板は薄めに加工されていることもあり、ブリッジの上下でわずかにたわみが生じていますが現状でまったく問題のないレベルです。ネックはわずかに順反りですがこちらも演奏性に問題ありません。フレットは適正値を維持しています。ネック形状は普通の厚みのDシェイプ、弦高値は2.7/3.8mm(1弦/6弦 12フレット)でサドルには2.5~3.0mm程の余剰がありますのでお好みに合わせてさらに低く設定することも可能です。糸巻きはGotoh 510シリーズのライシェルタイプを装着しています。

〔商品情報〕
楽器名佐久間 悟 Satoru Sakuma
カテゴリ国産クラシック 中古
品番/モデルブーシェモデル No.70
弦 長650mm
日本 Japan
製作年2017年
表 板杉単板 Ceder
裏 板ローズウッド単板 Indian rosewood
程 度※7
定 価時価
販売価格(税込)お問い合わせ下さい。
付属品ハードケース黒


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