ギターショップアウラ ギターカタログサイト

尾野 薫 Kaoru Ono



ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:表板:松/横裏板:ローズウッド
糸 巻:スローン
弦 高:1弦 2.9mm/6弦 3.9mm



ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:セラックニス
糸 巻:スローン
弦 高:1弦  2.8 mm/6弦 3.8 mm

[製作家情報]
1953年生まれ。中学生の頃からギターを弾き始め、大学の木材工芸科在学中その知識を活かして趣味でギター製作を開始。1980年にグラナダの巨匠アントニオ・マリンの弟子であるアルベルト・ネジメ・オーノ(禰寝孝次郎)氏にスペインの伝統的な工法を学び、本格的なギター製作の道を進むことになります。その後も伝統的な製作技法にこだわり、2001年にはスペインで名工ホセ・ルイス・ロマニリョスが主宰する製作講習会にも参加。またアントニオ・マリンからも製作技術についての指導を受け、さらには来日したアルカンヘル・フェルナンデスにも製作上の貴重なアドヴァイスと激励を受けています。

尾野氏の特徴は何といってもその独自の科学的な考察に基づいた極めて理論的なスペイン伝統工法の解析と自身の楽器製作における実践であり、楽器個体それぞれの最良の鳴りを追求した結果のその透徹した見事な音響バランス、そして雑味の無い透明な美しい響きにあります。そして音響だけでなく細部にまで行き渡った精緻な造作と繊細な塗装による外観の気品はやはり比類なく、トータルクオリティにおいて現在国内最高峰と言える完成度をもった楽器を製作しています。年間製作本数は約10本程。2020年にはフランスの出版社Camino Verde刊 Orfeo Magazine No.15で彼のインタビューと楽器が紹介されました。


オルフェオマガジン「日本の製作家」特集掲載号 オンラインショップ商品ページはこちら

オルフェオ取材同行記 尾野薫編はこちら


〔楽器情報〕
尾野薫 製作のハウザー1世モデル 2022年新作が入荷致しました。
ブーシェ、ロマニリョスそしてトーレスなどのレプリカモデルを展開する中で、尾野氏自身の美学的特性と最も親和性があり、かつ極めて高度な次元でオリジナルとの融和を果たしているモデル。ハウザー独特のストイックにコントロールされた音の指向性と粘りを持った硬質な響き、そして上品な艶を湛えた音色は今回の新作でも十全に聴くことができます。尾野氏の他のモデルにも通底していることですが、そのしっかりとした重心感覚、低音から高音への滑らかなバランスの見事さ、単音での透徹と和音における絶妙な分離、凛とした表情などはやはり比類なく、国内最高峰のクオリティを有したものであるといえるでしょう。

オリジナルとなるのはもちろんヘルマン・ハウザー1世作1937年製「セゴビアモデル」。内部構造はサウンドホール上側に2本、下側に1本のハーモニックバー、7本の左右対称の扇状力木にそれをボトム部で受け止める2本のクロージングバー、ブリッジ位置には薄いパッチ板が貼られており、全体はオリジナル配置に忠実に準拠しています。また本作ではこれまでの同モデルと比較してボディ全体がやや軽くなっており、これによりほんのわずかに、それこそ氏ならではの絶妙な塩梅で、音色に木質の温かみと素朴さが加味されています。さらに表面板と横板の接合部に設置するペオネス(三角形の木製ブロック)は同じサイズのものを隙間なく設置するこれまでの方法から、大小のものを交互につなぎわせた仕様に変更、発音のストレスを軽減し特に高音部における伸びやかな音に結実しています。レゾナンスはやや低めのF#~Gに設定。

ネックはやや丸みのあるDシェイプで少し厚めの仕様ですがグリップ時のフィット感がよく、ストレスなく弾ける感覚があります。糸巻はスローン製を装着しています。

ブランドのフラッグシップモデルともいえる定番のギター、期待にたがわぬ充実した新作、ぜひお試しください。








〔商品情報〕
楽器名尾野 薫 Kaoru Ono
カテゴリ国産クラシック 新作
品番/モデル80号 ハウザー1世モデル No.336
弦 長650mm
日本 Japan
製作年2022年
表 板松単板 Spruce
裏 板ローズウッド単板 Indian Rosewood
程 度※10
定 価880,000 円
販売価格(税込)792,000 円
付属品ケース別売


下の写真をクリックすると拡大して表示します