[製作家情報]　
1980年スペイン、マドリッド生まれ。幼少の頃より製作家である父テオドロ・ペレスの工房で間近にその作業に接し、製作への興味を育んできました。18歳の時に父の工房に弟子として働くことになり、14年の修行ののち自身のラベルによる製作を始めます。ラミレス工房出身の父の作風を継承し、重厚、芳醇、濃密な音響が特徴のギター。意匠の造作など全体の工作精度も高く、マドリッドの派若手の注目の一人とされています。現在父テオドロ、姉ベアトリスと義兄マルコ・テヘダとともに共同で工房を経営しています。

[楽器情報]
セルヒオ・ペレスのフラッグシップモデル Modelo Segovia 2018年 No.72 中古です。モデル名のセゴビアはギタリストの名ではなく、マドリッド北西の都市の名を冠したもの。稀少なカナディアンレッドセダーの表面板にマダガスカル・ローズウッドの横裏板はさすがに良材をストックしているこの工房ならではのもので、外観も重厚な味わい。いかにもラミレス系統のマドリッド派の感触を受け継ぎながらもどこか古風なニュアンスも感じさせるところが彼の魅力でしょう。

内部構造は父の作風を継承しており、サウンドホール上側に2本、下側に2本のハーモニックバーで一番ブリッジに近い側のバーは低音側から高音側にかけて斜めに傾斜しており、その下を表面板の木目の方向に添うように平行に配された6本の力木がセンターの1本を境に高音側に3本、低音側に2本それぞれが不均等な間隔で配置されています。またブリッジ真下位置にはパッチ板が貼られています。レゾナンスはG～G#に設定。薄めに加工された表面板によりじかに震えるような生々しい乾いた響きとなり、セダーの特性と相まって全体に非常な重厚感を生み出しています。Cibelezハードケース付属。

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　フリア・フロリダ（A・バリオス）