[製作家情報〕 1982年ドイツ生まれ。もともとは演奏家としての研鑽を積んでいた彼だが、オスナブリュック応用科学大学にてウルリッヒ・ミュラーに演奏と同時にギター製作を勧められ、最初のギターを製作。その出来栄えに将来性を感じたミュラーは彼にギター製作を続けることを勧めます。同時期に同じドイツの製作家ゲルハルト・オルディゲスとの交流が始まり、ギター製作への情熱が更に高まるなか、2004年にダルムシュタットの音楽総合研究所Akademie für Tonkunst に入所。演奏と製作の両方で研鑽を積んでゆきます。2007年に同アカデミーのカリキュラムを全て終了。2010年代になると彼のギターはヨーロッパや北米の有名ギターショップで取り扱われるようになり、国際的に注目を集めてゆきます。オルディゲスから受けた影響は大きく、ハウザーやロマニリョスなど20世紀の伝統的な名工に傾倒。ドイツ人らしいしっかりとした造りの中にスペイン的なものへの憧憬が盛り込まれた彼のギターは、モダンギターの潮流とは無縁のトラディショナルな音色を体現したものとしてますます評価の高まりをみせています。
[楽器情報〕 シュテファン・ニシュケによる2020年製作のロマニリョスモデル 'La Verdad' 中古です。表面板にはベアクロウの入った上質なヨーロッパ松、横裏板はこれも上質なハカランダ材を使用。ロマニリョスギターの特徴である口輪とヘッドシェイプなどのデザインはもちろん、内部の力木構造も忠実にオリジナルに、しかも高いレベルで準拠した1本。サウンドホール上下のハーモニックバーを垂直に貫くようにサウンドホール左右両側それぞれ2本の力木が平行に配され、扇状力木は左右対称に7本を配置、それを胴底部分でハの字型に受け止めるクロージングバーという構造で、ホセ・ルイス・ロマニリョス著「Making a Spanish Guitar」の中ではPlan1として掲載されているものと同じになります。レゾナンスはF の少し上というかなり低い設定、それがどっしりと奥行きのある低音という特徴となって表れています。
1982年ドイツ生まれ。もともとは演奏家としての研鑽を積んでいた彼だが、オスナブリュック応用科学大学にてウルリッヒ・ミュラーに演奏と同時にギター製作を勧められ、最初のギターを製作。その出来栄えに将来性を感じたミュラーは彼にギター製作を続けることを勧めます。同時期に同じドイツの製作家ゲルハルト・オルディゲスとの交流が始まり、ギター製作への情熱が更に高まるなか、2004年にダルムシュタットの音楽総合研究所Akademie für Tonkunst に入所。演奏と製作の両方で研鑽を積んでゆきます。2007年に同アカデミーのカリキュラムを全て終了。2010年代になると彼のギターはヨーロッパや北米の有名ギターショップで取り扱われるようになり、国際的に注目を集めてゆきます。オルディゲスから受けた影響は大きく、ハウザーやロマニリョスなど20世紀の伝統的な名工に傾倒。ドイツ人らしいしっかりとした造りの中にスペイン的なものへの憧憬が盛り込まれた彼のギターは、モダンギターの潮流とは無縁のトラディショナルな音色を体現したものとしてますます評価の高まりをみせています。
[楽器情報〕
シュテファン・ニシュケによる2020年製作のロマニリョスモデル 'La Verdad' 中古です。表面板にはベアクロウの入った上質なヨーロッパ松、横裏板はこれも上質なハカランダ材を使用。ロマニリョスギターの特徴である口輪とヘッドシェイプなどのデザインはもちろん、内部の力木構造も忠実にオリジナルに、しかも高いレベルで準拠した1本。サウンドホール上下のハーモニックバーを垂直に貫くようにサウンドホール左右両側それぞれ2本の力木が平行に配され、扇状力木は左右対称に7本を配置、それを胴底部分でハの字型に受け止めるクロージングバーという構造で、ホセ・ルイス・ロマニリョス著「Making a Spanish Guitar」の中ではPlan1として掲載されているものと同じになります。レゾナンスはF の少し上というかなり低い設定、それがどっしりと奥行きのある低音という特徴となって表れています。
各音はオリジナルのロマニリョスがしばしばそのキャラクターとして備えているある種の透徹した響きというよりも、やや乾いた木質の響きが魅力となっています。演奏も能くする彼らしく、演奏性も両手ともストレスがあまりなく全体にとても弾き易い印象です。
ヴィンテージ的なニュアンスを外観で表そうと、やや飴色の着色が施された渋いセラック塗装仕上げ。糸巻きはドイツ シェラー製。HISCOX アイヴォリーケース付属。